大判例

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名古屋高等裁判所 昭和24年(ラ)15号 決定

抗告人等の本件抗告理由は別紙抗告状の抗告の理由及び添付準備書面のとおりであり、これによつて原決定を取消した上本案の訴につき津地方裁判所が管轄権を有する旨の裁判を求めるというのである。当裁判所の判断。

当裁判所の審理の結果によるも抗告人等の本案の訴は名古屋地方裁判所の専属管轄に属するものと認める。その理由は原決定の理由中に説明しているとおりであるからこれを引用する。

かりに右の説明が妥当でないとしても抗告人等が主張するような場所は、本案の訴の被告である行政庁たる名古屋郵政局長及び東海電気通信局長についての民事訴訟法第九条にいわゆる「事務所」とは考えられない。けだし同条の「事務所又は営業所」というのは人又は法人その他の社団もしくは財団についての概念であつて国の行政機関たる右被告等にはその性質上あてはまらない観念である。

このことは同法第四条と第九条を対比すれば自ら明であろう。してみると抗告人等の主張する場所が津地方裁判所の管轄区域内にあつても同法第九条を適用するわけにはいかないから本案の訴が同条により津地方裁判所の管轄に属するものとはいえない。そして本件の場合被告たる行政庁の普通裁判籍は、その行政庁の所在地(名古屋市)により定まると解するより外ないであろう。とすれば本案の訴の管轄裁判所は名古屋地方裁判所であつて津地方裁判所ではない。従ていずれにせよ原決定は相当であつて本件抗告は理由がない。よつて本件抗告はこれを棄却すべく民事訴訟法第四百十四条第三百八十四条を適用して主文のとおり決定する。

(裁判官 中島奨 茶谷勇吉 白木伸)

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